未来の仕事第10期 第2回 ゲスト:ポップコーンビジネスの仕掛人 大泉寛太郎さん

この記事は僕が講師を務める自由大学未来の仕事の講義録です。

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1,大泉さんの仕事は?     ・“大泉工場”  曾祖父の会社で鋳物工場。戦後は栄えていたが、今はだんだん必要がなくなってきていた。倉庫の貸し出しを始め、伝動機の工場を閉める。

・そこでまず始めたのが… 不動産管理。会社の敷地・敷地内にある洋館などを映画の撮影などが出来るように貸し出している。場所が東京から近い事もあり、CMやドラマの撮影がよく来ている。撮影がない時はコスプレイベント会社と組んで、イベントをしている。

・そしてポップコーン アメリカのポップコーンマシン会社と繋がり、ポップコーンの事業を始める。きっかけは仕事を辞めて1ヶ月アメリカに行っていた時のこと。「何がやりたいの?」と聞かれ、「食べることが好きです」と答える自分。じゃあ食べることをやろうと思った。

アメリカにはポップコーンを持って歩いている人がたくさんいる。そしてホームステイしていた家では夕飯にスープとポップコーンが出ることも。主食になっていることにびっくりしつつも「意外にうまいな」。紙袋にポップコーンを入れ、歩きながら食べているスタイルも「格好いいなー」と思うし、そして何よりおいしい。ニューヨークに行ってなかったら、今ポップコーンをやってなかったかも。

・道のり 工場もあるし、まずポップコーンマシンを作ろうと思ったがすぐ挫折。自分でポップコーンを作ったこともなかったし、と、とりあえず入り込んだ厨房機器の展示会でチャレンジャーな会社を見つけ、ポップコーンマシンを作れないか聞いてみる。すると日本一ポップコーンを知っている人を紹介され、更にそこからポップコーン界の重鎮を紹介される。その人は始めて日本にポップコーンマシンを、その文化を持ってきた人だった。80歳過ぎで自分のノウハウを若くてやる気のある人に伝えたいと思っていたところで、一緒にやることになる。今はポップコーンを食べられる場所じゃないところ(カラオケボックスなど)に小型のマシンを売り込んだり、神宮球場でブースを出したりしている。ポップコーンはできたてが一番おいしいのでもっと身近に食べられるようにしていきたい。

・Fun Foodというコンセプト これはアメリカにある言葉で、ホットドッグやわたあめなど、お祭りの屋台がやっているような食べ物のことを指す。日本だと“○○フード”と言うと、ジャンクフードやファストフードになるけれど、Fun Foodは言葉からしてもう楽しい。ゆくゆくはFun Food全体をやっていきたいし、アメリカに日本のFun Foodを持ち込みたい(せんべいやたこ焼きなど)と思ってる。

2,大泉さんの経歴・転機

・パルコ時代 就職活動中に入院してしまい、療養中にガイアの夜明けを見て「面白そう」とパルコに入社、5年勤める。パルコのブランド価値を信じていたが、実際入ってみるとパルコのブランド価値を作っていたのはパルコ自体ではなく、その中に入っていたテナントだったことに気付く(「パルコに入ってる店だからいい」ではなく、「○○の店が入ってるからパルコに行く」、というような)。そのことを割り切ってしまっている社員達を見て残念に思い、「おれがやりたいこととは違うなぁ」と感じ、退社。辞めるとき、実家の工場を継ぐことは思っていたけれど、正直何をやるかは白紙の状態だった。

3,大泉さんにとって未来の仕事とは?

・やるかどうか 今やっていること。手応えはある!…あるかな?あったらいいな。ポップコーンの作り方がわからないところからスタートだったけど、口に出したことが形になっていってるから多分できるだろうなという感じ。やりたいことはとにかく口に出して言っていた。「アイディアを盗まれるんじゃないか」と思う人もいるけど、アイディアなんて同じものを持っている人なんて100人以上はいる。やるかどうかの違いだけ。

受講生 佐藤さんによるプレゼン

“Interactive Card”

スマートフォンを使ったデジタルな名刺交換。今バンプはあるけれども、それをもっと良いものに。

〈3つのポイント〉

1,Real Interactive バンプではぶつけあうだけで味気ない。もっと「よろしくお願いします」と差し出すような形に。

2,Depend on socia graph 人とのつながりは色々なものがある。家族・会社・趣味の仲間…というように。ビジネス向けには会社の名刺、パパ友にはこどもの写真…というように、相手によって渡すものを変えられる。

3,movie/photos/web/blog 動画の交換など、デジタルコンテンツを使えるように。

〈寄せられた意見〉

・人は色んなポジションを持っているけれど、名刺は一枚で不便。複数枚持つ人もいるが、それもなんとなく嫌。そう思っていても、これならスムーズでいいかも。 ・この名刺によって話が広がりやすくなるかも。 ・相手に伝えたい情報ってある。固い名刺が合う場所と合わない場所ってあるから…