この記事は僕が講師を務める自由大学未来の仕事の講義録です。
【第一部】 ◎ゲスト:小山陽介さん
・経歴紹介 2006年4月 広告代理店入社 2007年3月 広告代理店退社 2007年7月 グリーンゲート創業 2011年3月 グリーンゲート終了 2011年4月 (株)吉田カバン入社
・起業までのストーリー 大学在学時は、動物が好きだったので、 動物の総合病院のような場所を作れないか、と考えたこともある。 実際に、大学2年のとき、大学を休学し、獣医の大学を受験するも失敗。 いずれ事業をすることも考え、就職活動をし、 金融系と、広告代理店から内定をもらい、広告代理店に入社を決めた。 ・転機 入社後は、深夜に帰宅する毎日。 あるとき、家に帰ってTVをつけると、 サッカーの日本vs北朝鮮の代表戦を放映していた。 そのとき、監督が「ガッツポーズ」をするシーンが目に入り、 『今の仕事では、「ガッツポーズ」できないなー」と感じ、 翌日には会社に辞表を出していた。 3年はがんばろう、と考えていたが「3年」にこだわる必要もなく、 今起業しない理由もなかった。
・グリーンゲート創業 広告代理店退社3ヶ月後にグリーンゲート創業。 正直、楽して儲けたい、という気持ちがあった。 500円や1000円の単位ではなく、1万、2万円の付加価値のあるものを 提供したかった。 自身がラグビーをやっていたり、世の中の健康志向や 市場が2ケタ成長中であったことなどから パーソナルトレーナーやピラティスの先生を個人のお客様へ 派遣する事業を始める。 その後、個人のお客様だけでは、広がるスピードに限界を感じ、 法人向けに営業を開始。 栄養士を派遣する事業を始めるも、2度目以降の利用が少ないことや、 会社として情報を蓄積することができず、 また、教材が欲しいなどと顧客からもクレームが出た。
対応を検討している際に、社員の一人から出たアイデアから 顧客がノートに食べた物を記入し、栄養士がアドバイス、指導する 「赤ペン添削ダイエット」が誕生した
・グリーンゲートを終了した理由 以前から30歳を区切りに考えていた。 全能力を出し切り、最大の努力をし、やりきったと思えたから。 きっかけは、大きい案件が3つあり、1つ、2つと決まったあと、 3つめが決まらなかったときに、いいタイミングだと思った。 借金がなかったのも大きい。
◎質疑応答 (問)広告代理店を辞める決断ができたのはなぜ? (答)踏ん切りがつくか、つかないか、は人によるのでは。 つかない人はつかない人なりに、今の会社で上を目指そうと 考えるのもありなのでは。 退職に踏み切れたのは、根拠のない自信があったからかも。 どこの業界、会社にも上には上がいるもの。 考えすぎないことも大事。
(問)中小企業での経験を得たあと、また起業したいか? (答)今は、この会社での仕事を学びつくしたい。 家庭や生活を守ることも大切。 今の会社に入って初めて知ったことも多く、 総務の社員て本当にお茶を入れることや、 一つのものを決めるのに、判子がいくつも必要なことなど、 制約や決まりのなかに強さがあり、勤勉さに勝るものはないな、 と新鮮に感じている。 この会社でやりきって満足したときに、独立なのか、 別の会社から引き抜きなのか、またはこの会社で社長、 ということもあり得なくはない。 今は、起業は考えていないし、どうなるかは分からない。
(問)グリーンゲートを終了するときに、30歳を区切りにした理由は? (答)いつも出口戦略については考えていた。 うまくいくことだけではなく、うまくいかなくなることを必ず考えていた。 以前から年表を書いており、30歳で区切り、進退を考えることにしていた。 ちなみに年表は常にアップロードしている。 (問)未来の仕事って? (答)爆発的に楽しいもの、猛烈に楽しむことの先にあるもの 常にポジティブな気持ちでいられること 自分にチャンスがあると感じられる、ひょっとする可能性があるところ
【第二部】 ◎早野允(@joehayano)さんによるプレゼン
・経歴 前職 スタートトゥディ マーケティング本部 現職 株式会社J&S FOODS取締役 株式会社FUTURE(フューチュラ)代表取締役(予定)
・未来にやりたい仕事 ・マイクロギフトサービス(2011年7月) ・家具ブランド(2012年4月) ・シェアオフィス ・企業パシリ→企業に出向き、例えばお茶くみやコピーなどを手伝う代わりに 事業や理念などを教えてもらう ・パトロン探し ・企業犬→犬を保健所から引き取り、 殺処分にかかる費用を受け取り、犬を企業に派遣する 実際に、今自分の会社に犬を1匹引き取り飼っているが、とても和む ・マイクロギフトサービスについて ・giftee(http://giftee.co/)をモデルにする ・ドロップシッピングモデル 個人がtwitterなどのアカウントを利用して、友人や恋人に 飲食店などの商品をギフトとして贈るサービス。 ・姫路エリアでスタート 姫路では、twitterなどの利用率が低いため、リアルカードを提供し、 実店舗での販売も検討。 ・ユーザーはリアルタイムに感謝やお祝いができ、 店舗は、商品の販売と集客ができる、win-winの事業。 現在は、17店と契約。 ・今後の展開① ・お店同士がつながる、お店間でやり取りをしたりできる コミュニティプラットフォームを作り、姫路を活性化させたい。 ・すごいビジネスモデルを作りたいのではなく、「いい街」を作りたい。 「いい街」を作る「いい人」を増やしたい。 「いい人」が活躍できる「場」を提供したい。 ・今後の展開② ・姫路のサブカル的な通りに、「いい店」「いい人」の誘致をし、 若い人を中心としたコミュニティをつくる まず、飲食店を1店舗スタートする ・姫路は姫路城のみ 外国人や観光客もいるが、宿泊施設もない。ご当地の名物もない。 神戸と岡山の間にあり、日帰りで帰ってしまう。 ・コミュニティの理想の形は、イメージとしてあまり持っていないが 「Give a Minute」のように街がこうなったらいいな、というアイデア があるのでそれを実現したい
黄色いスニーカーが素敵な受講生の発表。