編集、編集、編集して変種が生まれる

最近はトライアスロンが結構人気ですね。 トライアスロンの“トライ”は“Try(=挑戦する)”だと思っている人が多いようですが、それは間違いで、正しくは数字の3を意味する接頭語の"Tri"です。トライアングル(=Triangle)とか三本の角をもつトリケラトプス(=Triceratops)と同じ"Tri"です。

トライアスロンは水泳→マラソン→自転車ですが、今日、ハイキング→自転車→カヌーという山タイプのトライアスロンがあると友人に教えてもらいました。 EXTREMOという名前で、年に3〜4回ほど大会が開かれているみたいです。

一方で最近は、ビーチ◯◯という新種のスポーツも次々に誕生しているようです。これはもちろん、ビーチバレーが日本のみならず世界的にかなり普及して(スタンフォード大学のキャンパスにはテニスコートの横にビーチバレー用の砂のコートがありました)、それに便乗した形でビーチテニスやビーチフットなど従来は芝や専用の路面でやっていたスポーツをビーチに転用してみた感じですね。

もちろんうまくいっているケースもそうでない場合もあるわけですが、何が言いたいかというと、やはり今はとにかく編集の時代なんですね。 身体を動かすスポーツなんて、基本的には、走る/飛ぶ/投げる/蹴る/殴る/泳ぐ/我慢する(?笑)くらいしかないわけです。 でもいつの時代も「俺が新種スポーツを創り出すぜ」という鼻息荒い人がいて、とは言え基本的な身体的動きは上記のいくつかに限られるわけで、となると自ずと、複数の動きやスポーツを組み合わせたり、場所を変えてみたり、そういう発想になっていくんですね。

ビジネスや地域振興の世界でも似たようなことは多くあって、皇居周辺の銭湯をランニングステーションと呼び変えた瞬間に人がどっと押し寄せたり、餃子の街として定着した宇都宮市は今、今度は宿泊客も呼び込もうということで(餃子だと日帰りが多いみたいです)カクテルの街として売り出しを始めていたり、とにかく編集、編集、編集して、いずれ変種がうまれていくということなのだと思います。

下記の本は以前読んで大変感銘を受けましたが、僕らは編集しながら生きているし、逆に言えば編集しないと生きていけない時代なのかもしれませんね。

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