途中退席・出場停止

昨日に続いて戦争関連なのですが、最近のG7や国連など国際会議における途中退席や、スポーツ大会におけるロシア及びベラルーシ選手の出場停止というのが少々気になっています。 例えば国際会議の場において、何の気持ちのザワツキもなく受け入れ難い主張に延々と耳を傾け続けるのが辛いのは分かりますし、退席をすることで強い意思表示に繋がることも分からないでもないです。けれど以前、マネックス松本さんが「話し合いを通じて平行線を確認することは大切なコミュニケーション」と書かれていて、それこそ僕は目から鱗的な思いをしたのですが、退席というのはその平行線を断絶してしまうものではないのかと思うのです。いや、でもそれはあくまでも有事が起きる前の話であって有事が起きたら別だよ、ということなのかもしれませんが、そうなのでしょうか。 スポーツも然りです。例えばF1だとニキータ・マゼピンというドライバーが排除されて、彼の場合は親がオルガリヒでその資金力でF1に参加していたので分からなくもないのですが、テニスみたいな個人種目ではどうなのでしょう。ウィンブルドンでは出場停止の判断がなされたようですが、それは何故なのか。経済制裁の一環?軍事侵攻したロシア政府、の指導者の支持率が依然として80%を維持していて、スポーツ選手含め同国民も同罪との考え?としたら支持率が下がればオッケー? 意見は多様で然るべきと思うのですが、スポーツ選手が出場できない、そのロジックがいまいちよく分からないのです。 政治とスポーツは別物ですが、欧米側の政治の舞台での途中退席の議席分を、ロシア側の出場停止となったスポーツ選手に分け与える、そんな融通のメカニズムがあれば良いのになと思ったりもしたのですが、それはただの夢物語ですね。 全てが分断の方向に向かっており、今の状況を踏まえるとある程度は致し方ないとは思いつつも、それをリカバリできるかもしれない、その可能性の起点まで無くしてしまうのは少々行き過ぎではないかと思うのは僕だけでしょうか。