統一感のない都市、東京。

▼今日は午前中は家で作業、その後乃木坂で撮影、その後は六本木で打ち合わせ。 ▼帰り際、京都旅行帰りのと「なぜ東京の町並みには全くもって統一感がないのか」というテーマでディスカッションをした。 これは僕が持ち出した問題だったのだが、様々な国や都市の写真を眺めると、何かしら統一感のようなものがある。 日本で言えば、京都とかはそれがだいぶ残っている。 そういった統一感が、東京には全くといっていいほどない。 ▼それに対し、彼が面白いことを言った。 京都にしてもヨーロッパの都市にしても、建物は同じものを長い期間(何世紀も!)にわたって使い、その中身だけが、“貴族の邸宅→学校”や“武士屋敷→織物屋さん”みたいに時代と共に移りゆく。 つまり、ハードは不変でソフトだけ変わりゆくスタイル。 一方で東京は、“田園都市生活”とか“職住遊の一体化”とか、特定のコンセプトを打ち出しては、その都度新たな建物を作り、それが古くなると、建物まで全て壊してまた新たに建設するという、ソフトと共にハードも変わりゆくスタイルになっているという、意見。 ▼でもよくよく考えると、そんな東京も、戦前まではある程度統一感のある町並みだったんじゃないかなと思う。(そんな写真を見た記憶も、何となくある) それが東京大空襲等で焦土と化し、ゼロベースになって以降、鉄道会社主導のソフトと共にハードも変わりゆくスタイルが定着したのだと思う。 ▼日本には建築家がとても多いという。 それは、新たにハードを作り過ぎていることが原因ではないか。 となると住宅メーカーも、諸外国と比較して、とても多いのかもしれない。 しかし、そんな統一感のない東京だからこそ、ユニークであり、面白いのかな。