ブロワー_GOOD EXPERIENCE探訪#01

 

ブロワー。
たまに街路樹の整備をしている方などが、風を吹き付けて落ち葉を飛ばし、特定の場所に集めていく例のアレだが、使ったことのある人はどれくらいいるのだろう。人口の5%くらい?そんなにいない?
自宅の庭の落ち葉を効率的に集め、草木コンポストに貯められるようにすべく試しに導入してみたところ、これがメチャクチャ面白い。
どれくらい楽しいかというと、週に2-3回、まるで自分が風の魔術師になったような錯覚をするほど。毎度10-20分とか短時間ではあるけれど。
きっと、傍目には単なるやらされ仕事をこなしているようにしか見えないだろう。けれど、やってる当人は風の魔術師になりきっているし、これは立派なGOOD EXPERIENCEだと断言できる。
今は幸い庭に落ち葉が溜まっているから自宅にとどまっているが、これがスッキリきれいになってしまったら、裏の山まで駆り出してしまいそうな勢いだ。(けれど充電タイプでなくwiredモデルにしたので、残念ながら出向くことはできなさそうだ)
昔、増刊現代農業を購読していた頃、農家や林業の方々が自分たちの仕事の一部について「こんなに楽しい仕事は他にないから、誰にも渡さねぇ」みたいなことを話していたのが印象に残っている。え、苦労の多そうな印象の農家さんの仕事って、そんなに楽しいの?と。僕がブロワーで感じたことも、おそらく似たような感覚なのだろう。
そういえば去年、妻が寒川で育てているブドウ畑を皆で一緒に開墾していた時も、僕はハンマーナイフという(芝刈り機と耕運機を足して2で割ったような)機械にのめり込んでいた。そこにいる大勢の方々と誰とも交流せず、2時間くらいぶっ続けで作業して熱中症になりかけるくらい。
世の中にはこういう、一見地味な作業だけれど実はめちゃくちゃ楽しくて病みつきになるような仕事がたくさんある。百姓がこなす多くの仕事の中にも、多分にそういった作業は含まれていただろうし、職人さんの世界にもたくさんありそうだ。職人仕事は拡大などしなくても飽きることなく続けられていたり、世界的に見て歴史の長い企業が日本に特に集中しているのも、そのあたりと関係しているのかもしれない。そういう観点で色んな仕事を見直してみるのもまた、面白そうだ。
話は戻りブロワー。出力の強さやケーブルあり/バッテリータイプなどで価格が大きく異なるが、安いものは数千円くらいで買えるので、新たな没頭作業を探している方にはぜひいちど験(ため)してみていただきたい。