食事×工場見学×ショー。秋田で見つけた新体験

昨日、山形・秋田を巡ってきました。
ソウ・エクスペリエンスの体験ギフトに加盟いただく施設への顔合わせが目的ですが、もちろん行くからには他にも色々な施設を覗いたり食事をしたり、それなりに詰め込みます。
そして今回の旅の主目的であり、当社の商品にも近々掲載予定のヤマモ味噌醤油醸造元のコースが突き抜けていたので、少し紹介したいと思います。(ちなみにコース内容は季節や人数により変動があるので、あくまでも一つの例です)

 

ヤマモさんは1867年創業の醤油と味噌の蔵元です。伝統を守りつつ新しいことにチャレンジする一環で「工場内の各施設や各工程をツアーしながら食事をする」というスタイルを作り上げ、今回レストランギフトに提供いただくご縁をいただきました。

 

 

醸造所だから中は寒いはずだし、それに食事するなら座って食べたいな。
はじめはそんな風に思っていたのですが、違いました。

 

コース開始冒頭の段階では今年仕込んだ味噌、5年熟成の味噌、そして30年熟成の味噌の食べ比べなどから始まりました。なるほどこう言う風に味見などして一通り見学を終えてから、後半は館内の別の場所で食事をするのかなと思っていました。


ところが施設内を移動して次のロケーションで待ち受けていたのが小さなテーブルとロウソクの灯り、その上に並べられたジビエ(熊肉)料理とドブロク。ここで説明を聞いたり質問したり、会話しながらツアーは進行していきます。
そう、こういう形で施設内の各施設、醤油や味噌を作る各工程の環境に身を置き、肌で感じながら食事やお酒をいただいていくのです。

 

 

このスタイルに僕はとても新しさを感じました。説明を受けながら施設を巡るガイド付きファクトリーツアーの要素や、美味しい料理とお酒を各ロケーションでいただく食事の要素。それに加えて建築家を目指していた7代目のご主人が、内装や調度品を通じて醸し出す舞台のような空間の中で進行するショーのような要素を併せ持っているような印象です。

途中、蔵内の上部に設けられた茶室でジェラートを食べながらお茶をたてていただいたり、それもまた醤油の香り漂う凛とした空間の中で、これまた不思議で稀有な体験と言えます。

 


最後は暖かなスペースで少し落ち着いて食事とお酒をいただくのですが、ここでも色んな種類の醤油を味見したり、食事と合わせてみたり。探求ツアーは続きます。

 

 

と、色々書いてますが先ほど書いた通り施設内は寒いですし、単なるお喋りをするというよりは職人さんの説明や彼らとの対話を楽しむことがメインなので、普通にレストランで食事をしたいという方には向かないと思います。ですが土着の食べ物とか新しくユニークな体験を求めている人(そしてもちろん発酵への飽くなき興味がある人)には確実に突き刺さる内容だと感じました。

 

ちなみに今回のお話のきっかけは、10月中旬に友人からもらった下記のようなメッセージでした。

 

さてさて、最近御社で開始されております日本のクラフトや酒造での体験ギフトについて7年来支援させていただいている秋田県南の味噌醤油醸造元の体験が素晴らしく、広くお伝えできないかなと考えておりまして、たくさんにもご相談させていただきたく。

ヤマモ味噌醤油醸造元
https://yamamo1867.com/

現在同社は味噌由来の蔵付き酵母を活用した調味料、ワイン、ビール、ドブロクなどの製造を進めております。

また、ファクトリーツアーも8年前より進めておりインバウンドの皆様にも大変喜ばれております。

 

 

ソウ・エクスペリエンスは今回ここで紹介したユニークでオリジナリティ溢れる体験をギフトという文脈に乗せて世に伝えていきますが、他ならぬ私たち自身も、こうして人からのタレコミを通じて情報を獲得したり、新たな世界に踏み入れたりしています。
ギフトとタレコミ、両者に共通するのは他者とのインタラクション、そしてそれによって背中を押したり、押されたりすることを通じて少しずつ世界が広がること。


プレゼントを選ぶ際、何を贈ってもその先には体験があるし、その体験は贈った相手の時間や生活が少しでも楽しく豊かになるものであって欲しいものです。
今回紹介したコースに限らず、ソウ・エクスペリエンスのラインナップには幅広い体験や商品を揃えていますので、機会があれば是非使ってみていただけると嬉しいです。