管理の病への徹底抗戦。

今朝、ふとしたことで鉄の話になったのだが、その中で聞いた東京タワー建設時の話が面白かったので、少々。

東京タワーはご存知の通り鉄塔で、鉄と鉄の接合に大きな鋲を使っているが、あの鋲の打ち込みには2人のスーパーマンが必要だったそうだ。 ひとりは鋲を高炉で焼く人。もうひとりが焼かれた鋲をハンマーで打ち込む人。 そして炉で焼かれた鋲は上方で構えている職人に投げてパスしていたというから驚きだ。 重いでしょうし、焼かれた鉄なので数百?千度?以上はあったでしょう。 更にこの作業を東京タワーの丈夫数百メートルでも行い続け、最終的には3万本の打ち込んだというのだから、とんでもない。

最近はとにかく法令遵守や安心安全とうるさい世の中。 「完全なる管理」などあり得ないし、最後の1%の危険性や無秩序まで排除しようとすると、それ以外の99%を整備するよりも倍以上の手間と経済的コストがかかってくることが明らかなのに、社会はそれを要求する。 大津波を受けて数百キロにわたって建設中の防潮堤も同根に違いない。 逃げずに済む壁、しかも壊れるかもしれない壁を作るよりも、波が来たら逃げろというメッセージを強く発し続けた方が良いと思うのだが。

SowExperienceも少しずつ事業が拡張する過程で「管理の病」に立ち向かわなくてはならない場面が増えてきた。自社内でも、対外的な取引においても。 そんな時はこの東京タワーの話を思い出すようにしたい。