『ウォーリー』と『文明崩壊』。

▼『ウォーリー』のDVDレンタルが開始されたので、早速観てみた。 期待外れという声が多かったのですが、僕は結構好きな映画だ。 極端なストーリーではあるが、「あー、確かにこんな未来もあり得るんだな」「いや、こんな世の中は嫌だな」「じゃぁどうするか？」なんて色々と妄想できるから。 巨大な宇宙船の中で人々が歩くことなくすべて乗り物に乗って移動している姿は、僕が学生の頃に考えていた身体動かす系事業を説明する際に「こんな世界は嫌じゃないですか」とよく引き合いに出していたイメージと非常に似通っていて、より一層世界観に浸ることができた。 ▼そしてこの『ウォーリー』は、今読んでいる『文明崩壊』という本にも非常に通ずるところがある。（それもそのはず、両方とも先日の講演でセルカンさんがおすすめしていたものだから） この本ではイースター島やマヤ文明、アナサジ文明など、かつて栄えていた文明が滅亡した経緯・原因を分析しているのだが、その多くは数十（百）年続いた雨期の間に農業が花開き人口が増え、その後数十（百）年の乾期が続いて多過ぎる人口を支えきれずに滅びたとか、木を伐採し過ぎてそれが土壌汚染（保水性の激減）や農産物の現象そして人々の争いを引き起こして滅びたとか、そういった話がたくさん紹介されている。 ▼『ウォーリー』単体だけだと現実味のない空想ストーリーと思われてしまいそうだが、『文明崩壊』と合わせて読むと、更に現在の最先端のロボット技術がどこまで進んでいるかを少しでも知っていたら、地球文明の崩壊とか宇宙への脱出などは現実味のある話に見えてくる。 （今火星でせっせと仕事をしている探査機ローバーとか、見た目はもはやウォーリーそのものですからね） ▼おっとここで電話！電話していたら、続きに何を書こうとしていたのか、忘れてしまった・笑 が、こういう映画とか本とかを読むと「進歩とは何か」を考えさせられますね。 進んでいるつもりがいつの間にか崩壊してしまっていたり、ウォーリーの中に描かれている人間世界は技術的にはメチャクチャ進歩しているけれど、あんな世界にはなって欲しくない。 さて、寝よう。

ウォーリー [DVD]
	ディズニー ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント 2009-04-22 売り上げランキング : 15 おすすめ平均 最高の作品だ かわいい 期待外れかな Amazonで詳しく見る by G-Tools

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)
	楡井 浩一 草思社 2005-12-21 売り上げランキング : 487 おすすめ平均 最後の木を切り倒したとき，そのイースター島の住民はどのように思ったのか？ 崩壊する文明と存続する文明の境界にあるもの 圧巻 Amazonで詳しく見る by G-Tools