ギフトと無印とスタバの共通点。

▼「ギフト市場なんて存在しない。」 とある知人がそう言った。 僕には、そのように言う理由がよく分かった。 なぜなら“ギフト”は通常、食品であったり洋服であったり文房具であったりすると思うのだが、通常それらは食品市場、アパレル市場、文房具市場といった市場に属すると考えられているからだ。 でも一方で、「ギフト市場は存在する」という人もいる。 その人たちの言い分はこうだ。 とある商品があって、それを自分で使うために購入する人もいれば、誰かに贈る(=ギフト)ために購入する人もいて、後者をギフト市場の一部としてカウントする。 それは、食品市場、アパレル市場、文房具市場のそれぞれ数%〜数十%くらいだと思うが、最近だとiTunesで気軽に音楽が贈れるようになったり、マイケル・ジャクソンみたいに車とか家とかをプレゼントしちゃったりする人もいるので、合計すると莫大な規模になる。 ちなみに、日本だとギフト市場は17兆円とか言われている。 ▼僕がここで訴えたいのは、ギフト市場があるか/ないかということではなく、「切り口次第では、市場はいくらでも定義できる」という点だ。 無印良品は「シンプルにデザインされた手頃な日常用品」という切り口で、あらゆる分野にまたがる商品を生産/販売しているし、スターバックスは「Third Place(家と職場以外のもう一つの場所)の構築/提供」と自身のミッションを定義してコーヒーにとどまらず音楽事業への進出を果たしている。 スターバックスがもし「我々はコーヒー市場のプレイヤーだ」なんて固いことを言っていたら、もしかしたら(日本で大人気の)フラペチーノなんてうまれていなかったかもしれない笑 ▼自己をいかに定義するか、自分は何者なのか。 企業にとどまらず一個人においても、これは大切な問題だ。 既存の枠に収まるのであれば、パイの取り合いや地道な差別化に追われ続けるだろうし、新しい切り口を見つけることができれば、パイの取り合いも差別化も意識する必要のない人気者になれるのだと思う。 さて、皆さんの目の前にはどんな市場、どんな切り口が見えているのでしょうか。