海泳ぎ

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この夏はそれなりに海で泳いだ。週に最低でも1回、できれば2-3回泳ぐのが精神的にも身体的にも程良く、どうも海水での息継ぎが苦手で泳ぐといえばプールだったけれど、緊急事態でいつも利用しているプールが閉鎖されてしまっては仕方ない。でも、週に幾度も海で泳いでいれば慣れるもので、回を重ねるごとに抵抗が薄らいでいった。 海で泳ぐことに気持ちを向かわせてくれた理由はもう一つあって、それは「オクトパスの神秘」というNetflixのドキュメンタリーだ。南アフリカ人の映画監督が、少し人生に疲れて地元の海に潜り始め、そこでとあるタコと遭遇。何を思ったか彼は「彼女(タコ)に50日連続で会いに行こう」と決意し、結果的に1年間通い続ける中で起きる様々な出来事が美しい映像にまとめられている。タコの知性や人間との交流など驚くべきシーンが色々あるが、ぱっと見た感じ普通のおじさん(体型もいたって普通)が、こんな美しい映像作品を作れるくらい、毎日毎日長時間(推定5-10分くらい?)素潜りをしているのを見て、何だか海沿いの住人として悔しさを感じたのだ。彼は南アフリカの荒海、僕は逗子海岸の穏やかな海。彼は軽く5-10mくらい素潜り、僕は1mくらいのビーチ沿い。まだギャップは大きいものの、数年前に苦手だった泳ぎを克服して1km泳げるようになった時と同じように、今回も海で泳ぐことの抵抗がなくなった自分を褒めてあげようと思う。