「琢はTシャツ何枚持っている?」 先日、サンディエゴから帰国した一造に突然聞かれた。 彼の知り得る限り僕は最も物を持たない人間らしく、確かにその通りだと思うのだが、その話の延長で未来の所有のあり方について話したことをちょっとここで書いてみる。
僕が自分でユニークな消費及び所有の仕方をしていると思うのが、車だ。 最初の車はフォルクスワーゲンのポロ。 真緑で街中でも目立つかわいいやつだった。 3年前の暑い夏の日に突然思い立って藤沢にフォルクスワーゲン専門の中古屋を見つけてその場で買ってきた。 確か全部こみこみで50万円くらいだったと思う。 安いだけに故障してる箇所もいくつかあったのだが、それも愛嬌。走ればokということで随分乗り回した。 そして2年経って車検の時期がやってきて、購入費に対して車検費用が高いこと、そして二人目の子どもができることもあって車検はせずに友人に無償譲渡。 車をあげるというのはなかなか痛快で気持ち良いものなので案外おすすめだ。 そして今は安全+デカさということでボルボのV70という車種に乗っている。 これも破格で買ったので1年後に近づく車検に出すかどうかは若干疑わしい。
というのはいきなり全部余談なのだが、例えば車などは、買った時点で既にネット上の自分商店に売り物として並べておいて、然るべき妥当な値段で買いたい人が現れたら売ってしまう、別に売ろうと思っていなかったけれど買いたい人がいるなら売ってしまって自分は別を探すという形態が、今くらいEC出店コストが下がってくると出てくるのではないかと思うのだ。 別に車に限った話ではなく、自分の所有するあらゆる物が、購入した時点で何かしらの方法で自動的にネット上の自分商店に掲載(出品)されている。 厳密に出品でなくとも参考価格などを併記して「売ってもいいよ」という状態になっている。
つまり「買って使って売る」から「買うと同時に売りながら使う」へのシフトだ。 そろそろこういうことを本気で始める人が出てきてもおかしくないと思う。