施設を持たない保育園、高校、大学。

▼神奈川の津久井町に、つちのこくらぶという保育園がある。 この保育園は、普通の保育園や幼稚園のような施設を持たない、完全ソフトだけの保育園だ。 どういうことかというと、朝、バスが迎えにくる。しかし行き先は施設ではなく、公園や河原や山といった自然環境の中。 そこで自然と触れ合いながら子供も大人も一緒に成長していくという新しいタイプの保育園だ。 ▼この保育園の存在を知人に教えてもらったとき、目から鱗だった。 確かに、教育機関に必ずしもハードは必要ないということを気づかされた。 もちろんハードを持つことによるメリットもたくさんあると思うが、ソフトだけのメリットもたくさんありそうだ。 ▼ここから先は前回のエントリーの続きになるのだが、つちのこくらぶを参考にすると、例えば、ハードを持たない大学や高校というのも今後はあり得るかもしれない。 プログラムの大半は企業でのインターンシップや工房での職人作業などで、いくつかの職場に半年〜1年くらい所属して、それを3社か4社くらい転々とする。 閉ざされたキャンパスではなく、実際の社会をキャンパスに見立てたソフトだけの学校、そんなシステムがあっても悪くないと思う。 ここからは完全に予測になるが、その上で、経済や法律や物理や医学やコンピュータに興味を見出し本格的に学びたいと考え、その後いわゆる普通の大学や大学院に入学するという人が出てくる可能性は十分あると思う。 そして、そんな学生の学びに対する意欲は今とは比較にならないほど強力なはずだ。