偶然をデザインしよう。

▼“偶然”について考えたみたので、少しお付き合いいただけますでしょうか。 ここでは“チャンス”や“運”と似たような意味で偶然という言葉を使っているのですが、いずれにせよ、多くの偶然に遭遇する人と、あまり遭遇しない人と、2つのタイプがあるように思えます。 多くの偶然に遭遇する人とは、例えば、飲み会で店員さんや隣のテーブルの人といつのまにか親しくなって、一緒に2軒目に行ったことのある人や、またはリクナビなんて一度も見たことがないのに偶然が続いて職に困らない人などです。 一方でそんな経験はまるでない、という人も多くいると思います。 ▼ではこの2タイプにはどんな差があるのでしょうか。 たぶんすぐに、偶然に頻繁に遭遇する人は、コミュニケーション能力や人とのネットワーキング能力に優れていて、さらに行動力があるのではないかという答えが返ってくると思います。 うん、その通りだと思います。以上です。 ▼というのは嘘で・笑、この話には続きがあります。 確かにコミュニケーション能力や行動力が偶然を誘発することは間違いないと思うのですが、一方で、そういった属人的な性質に頼ることなく、世の中の仕組みやユニークなサービス等を通じて偶然を誘発することも可能なのではないかと考えているのです。 そういったものが社会に備わっていれば、偶然という、今ではコミュニケーション能力や行動力の優れている人だけが利用できる魔法の力にアクセスできる人が増えて、より多くの人がより充実した楽しい人生を送ることができるのではないでしょうか。 ▼では、その偶然を誘発する仕組みやサービスとは具体的にどんなものだ?というと、例えばまずはリクナビのトップページにランダム表示ボタンを付けることから始めましょうか笑 僕は一時、Wikipedia おまかせ表示ページをブラウザ立ち上げ時のホームページに設定していたのですが、それと似たようなもので、クリックするとランダムに新卒を募集している企業が表示されるという機能です。 ▼他には例えばビジネスプランコンテストのような類いものはインスピレーションと出会いに満ち溢れているので、偶然が発生しやすいと思います。 実際に僕は松下電器が主催したビジネスプランコンテストが起業のきっかけになっているので、間違いありません。 今は「優勝したら賞金○○万円」みたいなものが多いですが、もっとたくさんのEXIT方法が用意されているコンテストが増えると世の中の偶然指数は高まりそうです。 キャリアに関する仕組みが続いてしまいますがインターンシップなども、今は企業での就業体験がほとんどなので、もっともっと幅広い職種でのインターンシップなんかがあると、良いかもしれないです。 そういえば僕らの商品も偶然を誘発する素敵な商品ですね笑 ▼偶然もチャンスも運も個人の努力次第で引き寄せることができるものだと思いますが、社会そのものを偶然/チャンス/運が頻発するようにデザインすることも可能なのではないか、更に言うと、そうすることによって人は触発され、知恵を身につけ、今度は自ら偶然/チャンス/運を引き寄せるようになるのではないか、なんてことを考えています。