▼今回のLastaからのお題は「おすすめしたい本」。 僕のおすすめしたい本はドイツの児童文学、だけどとても示唆的で日本でも根強い人気のある『モモ』という本です。 モモは不思議な力を持つ貧しい女の子で、モモと話をしたり近くにいると、誰でも楽しい遊びを考えだして素敵な時間が続きます。 でも次第に「時間貯蓄銀行」と呼ばれる灰色の男が人々から時間を奪っていき、その勢力はモモのいる町にも及びます。 やがてモモの周りにいた友達たちもみんな「時間がない」と言い始め、モモはひとりぼっちになってしまうのですが、そこからモモに強力な味方が現れて灰色の男たちとの戦いが始まり、やがて時間を取り戻すというストーリーです。 ▼僕は昔から、なぜ人類は火や車輪や貯蓄のための倉庫、穀物といった発明を次々としてきて、その発明が延々と続いて生活はどんどん便利になっているはずなのに、今でもみんな忙しいのだろう??と不思議だったのですが、その気持ちと『モモ』に込められているメッセージは同一のものではないかと思い、とても共感したのを覚えています。 そういえば、時は金なり-Time is money-は日本人なら誰でも知っている諺ですが、以前バリにいったときに現地の頼れるおじさんニョマンは、時間はやってくる-Time will come-と言って初バリ訪問を果たした僕に暖かく洗礼を浴びせてくれました。 ここら辺をじっくり考えると、目的とか、結果とか、プロセスとか、組織とか、仲間とか、家族とか、結婚とか、恋愛とか、様々なテーマについて自分なりの考えを抱く際の根っこになり得る部分だと思うので、そして『モモ』は良いきっかけになると思うので、おすすめです。
モモ (岩波少年文庫(127)) | |
大島 かおり 岩波書店 2005-06-16 売り上げランキング : 735 おすすめ平均 大人になると別の形で心にしみるかもね。 児童文学ということで... レヴューというより、雑感ですが、 Amazonで詳しく見る by G-Tools |