もっと家事育児に協力してくれと言うと、だったらお前が働いて大黒柱になるなら俺が家事育児をすると言われる。
時短で働くママが、そんな愚痴をこぼしてるけど、どうすればいいのだろう。
先日の投稿にこんなコメントをもらった。
ママ”たち”と書いていたから、ひとりではないのだろう。
あまり良い返しができずに申し訳ないなと思っていたのだが、冷静に考えると、そのパートナーの方々は何とも卑怯だなと思う。
特に日本の働く現場においては管理職や給与など男女格差が大きい、つまり大黒柱になりたくてもなりづらい状況があると指摘されることが多い中で、自分が稼いでいることを免罪符に家事育児をパートナーに押し付ける。
卑怯という、自分が向けられたら一番嫌な言葉を使ったが、かく言う自分にも覚えがないわけでもない。
稼ぎの中心は自分なので、日々の家事育児で自分の役割はここまでと、どこかでラインを引いている部分は少なからずあると思う。
そしてその、自分で勝手に引いてるラインが破られると不機嫌になる
そういうことが全くないかと問われると、「ありません」と自信を持って答えることはできない。
自分にも無自覚な卑怯な側面があるのかもしれないし、多くの人がそこに気づき、修正していく必要があるのだろう。
けれど声がけや善意だけでは社会全体は変わらない。
そこで思い出すのが、先日とある報道番組で見たオーストラリアの取り組みだ。
オーストラリアではDV起因の犯罪や事件が相次いでいることを受け、DV対策に国家的に本腰を入れているらしい。
最重視されているのは当然のことながら被害者の保護だが、カウンセリングなど加害者構成プログラムも充実しており、番組の中ではとあるカウンセラーがインタビューを受けていた。
60代くらいのこの男性は、彼自身が以前、DVの加害者だった。
それを聞いて、さぞ家庭内でパートナーや子どもに酷い暴力を振るい、その後更生してカウンセラーになったのだろうと想像した。
しかしインタビューの続きで彼は、家庭の中で長い間、機嫌悪く振る舞ってしまっていたと話していた。
え?それDV?
正直なところ、拍子抜けした。
彼がカウンセリングを受けたきっかけは、とある時に怒りが爆発して、車の窓ガラスを殴って割ってしまったこと。
ただインタビューの話しぶりでは、どちらかというと、不機嫌に振る舞っていた状態に問題があり、それが爆発したことが起点となり更生に向けたアクションを始めた。そんなニュアンスのように見受けられた。
身体的な暴力だけでなく心理的・精神的な支配を「強制的支配」として犯罪化したこと。
オーストラリアがDV対策に本腰を入れたと言われる一つの大きな理由は、どうやらそのあたりにあるようだ。具体的には、
ーー
怒鳴る
威圧する
常に監視する
経済的に縛る
孤立させる
家の中で意図的に不機嫌に振る舞い続ける
行動を萎縮させる
ーー
といった行動が強制的支配であり、身体的暴力に至る前の支配と定義されている。
怒鳴りや監視がNGなのは明らかだが、不機嫌もDVであり犯罪である。
これには結構驚いた。
単なる不機嫌ではなく「意図的に」「不機嫌に振る舞い続ける」と書かれているので、いわゆる気分の波とは異なるのだろう。
ただ、先のインタビューの男性は、そこに該当していた認識があるからこそ、更生し、カウンセラーになったのだと思う。
誰しも気分に波があるのは大前提。
けれども家の中での不機嫌は、単なる感情の問題を超え、相手の行動を萎縮させる支配になり得る。そしてその構造は、自分自身の中にも潜んでいるかもしれない。
今日は奇しくも母の日。
自分を生んでくれた母、いつも一緒に動き回っている妻、一緒に働く職場のママさん社員、そして世界中のお母さんたちに感謝しつつ、皆さんご機嫌に過ごせますように!もう夜ですが、、、