連休中、少し驚いたことがあった。
自宅に招いた友人の中で、ふたり、同年代(40代)の男性が近いうちに仕事を辞める、もしくは仕事時間を半分くらいにすると話していた。
当面の間は妻側を中心に稼いでいき、家計を回していくことにするらしい。
理由は両者とも子どもに起因しており、人生において希少性の高い子どもとの時間を最優先すべく、少なくともあと5年くらいは、そのスタイルでやっていくそうだ。
彼らは保育園のパパ友で、起業家でもFIRE済みでもない、ごく普通の会社員だ。
たった2人のケースに過ぎないし、大いなるバイアスがかかっている可能性もある。
ただ、彼らが揃って似たようなことを口にしていたのを見て、もしかしたら今、統計とかに現れる前の地殻変動的な何かが起きているのかもしれない。
そんなことを、ふと思った。
1999年に男女共同参画社会基本法が成立して以降、日本では男女間の賃金差解消や男性育休の取得が法的にも整備されつつある。
けれども会社や家庭での実践は伴っておらず、世界からだいぶ取り残されている。
外形的なことが整いつつあるだけに、残念度合いが余計に目立つなぁ。
ちょうど最近、そんなことを考えていたこともあり、冒頭の話はとても印象に残った。
彼らは仕事を辞める、または半分にする決断をしたので、男性育休としてカウントされることはない。
女性が働く代わりに男性が働かなくなってしまったら、国全体としての労働力は増えない。
どちらも国力を図る既存の統計に数値としては出力されなさそうだが、彼らの意思決定は、それ以上の意味をもつ可能性がある。
ちなみに決して、明るく前向きに決断を下したような雰囲気ではなかった。
周囲の目や経済的な不安など、色んな葛藤を踏まえた苦渋の判断だったのだと思う。
それに彼らの決断と行動にかかわらず、日本のジェンダーギャップが遅れたままである事実に変わりはない。
けれど一番難しい人々の意識変革、彼らは既に、その壁を軽々と突破しているように見えた。
これが何か意味を持つものなのかどうか、正直分からない。
ただ、彼らの静かな決断は尊敬に値するし、これから過ごすであろう子供との時間がかけがえのないものとなり、これから子供たちが見て育つ景色こそが新たな価値観を形成していくことになりそうだ