「この人がいれば逗子は大丈夫」な話。<自然界代表 編>

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歩いたり自転車に乗っていたりすると「第三子おめでとう」と声をかけられる。 昨日朝の話だが、なんて良い街なんだ、それにしても情報が早いぞなんて思いながら海沿いの喫茶店に入り仕事前に少し本を読んでいると、突如緊急地震速報が鳴り響いた。しかも大地震と書かれている。

それを見て「これはまずい」と思ったのだろう。少し離れた席で打ち合わせをしていた友人、どちらかというと「人間界」より「自然界」代表の人間というタイプなのだが、咄嗟に海際のテラス席に出て柵の上に立ち、着ていたTシャツを脱いで振り回しながら海に向かって大声で叫び始めた。 僕は室内にいたので何と叫んでいたのかは聞こえなかったが、SUPやカヌーなど海上で遊んでいて緊急地震速報を聞いてないであろう人たちに、危ないから浜へ戻れ、逃げろと伝えていたのだと思う。 言葉で書くと当たり前の行動のように思えるかもしれないが、その素早さと声のデカさに度肝を抜かれた。 けれど、その素晴らしき異常行動のおかげで数百メートル先の人々にも声が届き、海上の人々は順次浜へと戻って行った。

ちなみにこの自然界代表の友人は昔は南国の島で真珠の養殖などをしていた不思議な経歴を持つのだが、今は海のアフタースクールを運営していて大人気だ。もちろん僕の子供たちも通わせてもらっている。 添付の写真はもう3年くらい前、そのアフタースクール中に長男が初めて波に乗った時のものだ。もうこの写真、何度見返したか分からないが、いつ見ても胸がいっぱいになる。そしてすぐ後ろにいるのが、この友人だ。 先日とある雑誌で「私たち人間に感情状態があり、それを気持ちとして経験している」という面白い表現を見つけたが、まさに彼は僕らに様々な豊かな感情をもたらしてくれる。そして、同じような思いを抱く人が、多分百人単位で逗子の街にはいるのだと思う。

結局、昨日は地震津波もやってこず、緊急地震速報の誤作動だけが報道され忘れ去られていった。そしてあぁまたBAD NEWSかという余韻だけが残った。 でもむしろ何も起きなかったのはGOOD NEWSだし、その中にこんな勇者がいたことは更なるGOOD NEWSだよねということを記録しておきたく、ふとこうして書いてみた。