「私たち人間に感情状態があり、それを気持ちとして経験している」
日経サイエンス最新号のページをめくっていたら、ドイツでマウスなど動物の表情について研究している学者の、こんなフレーズが載っていた。そして、とても良い表現だなと感じた。 僕も昔から、感情というのは無意識下で働く化学反応でありコントロールできないものなので、そんな気まぐれな感情に振り回されていてはキリがないし、感情は感情として割り切って、その上でどう捉えたり行動するかは深呼吸して冷静に決めればいいと思っていたので、なるほどこういう表現をすれば良かったのだ目から鱗な気分だ。 歳を取って経験が積み重なるほど、特定の体験を通じて自分が抱くであろう感情の予測はつきやすくなるものだけれど、とはいえ同じものを食べても美味しいと思う人がいる一方で不味いと思う人がいる。だから面白いわけだし、そこに体験や、その積み重ねとしての経験の価値があるのだと思う。色んな行動に制約がかかる昨今だけれど、自粛の本来的なリスクはそこら辺の「感情という経験の不足」にある気がしてならない。 ちなみにAI解析によって、ネズミの美味しいとか怖いとか不味いの表情の解析もできるようになってきたようです。凄い!