先日、自由大学「未来の仕事」第12期の初回講義で話したことをこちらでも。 よく話していることですし、以前も書いたことがあるかもしれませんが、「とにかく自分や自分の会社に“レッテルを貼っていく”ことで情報拡散力が強まる」というシンプルな法則です。(レッテルとは札やラベルを意味するオランダ語だそうです)
例えば自己紹介する時に、
「◯◯大学(◯◯株式会社)の◯◯です。」
と言うよりも
「◯◯大学(◯◯株式会社)の◯◯です。焼きそばが大好物です。」
と言った方が、きっと有利。 だって初対面の人にいきなり焼きそばが好きと宣言するくらいだから、きっと本当に焼きそばが大好きなのだろうし、色んな焼きそばを経験してるし、焼きそばについて何か知りたいと思ったら彼に相談する可能性が高いし、もしくはソースやお好み焼きやたこ焼きについて調べたい時にも「もしや彼なら・・」と相談を持ち掛けるかもしれない。 これ、誰かが何かに関心を持っている、何かを仕掛けようとしているという情報の集積に他なりませんね。人の集積と言っても良いかもしれません。こういう人がハブになっていくのですね。きっかけは「焼きそば」というレッテルだけです。
もう一つ例を挙げます。
僕のむかーしからの先輩で須田さん(通称すだっち)という人がいます。 とても尊敬している先輩なのですが、須田さんはデブです。 でも、ただのデブじゃなくて、動けるデブです。フットサルとかすると、めっちゃ機敏に動きます。 更に更に、モテるデブです。もう既婚者なので割愛しますが、かつては、そりゃぁ、もう。 そして更に、少年時代は合唱団に入るほど歌が上手で、サックスやドラムはプロ級、そしてあらゆる友人知人の結婚式で依頼されるほど写真もプロ級、更に学生時代はベンチャー企業を友人と創業(今その会社は上場一歩手前)と、ありとあらゆる「レッテル」漬けの人生を送っています。 要するに紹介しやすいのですね。「これもできてあれもできて(しかもデブで)、こんな経歴もある。とりあえず面白いから会っとけ」となりやすいですし、守備範囲が広いので他人の興味との接点も必然的に多くなるわけです。 実際に須田さんの人脈は尋常じゃないですし、それ故に人からのお誘いも多いはずですし、確かにいつも動き回っているイメージです。
ソウ・エクスペリエンスは創業から6年以上経過して、もはや体験ギフトが目新しくもないはずなのに、今でもよくメディアに取り上げて頂くことが多いです。 「秘訣は何?」と聞かれることが多いのですが、やっぱりこれもレッテルだと思います。 最初は「体験ギフト」(今も多いですが)。その後は少し普及してきて「新しいお中元/お歳暮」。最近は「シェアオフィス」や「二足のワラジ」「(体験や体験ギフトによる)地域再生」といったレッテル、文脈で取り上げられることも増えてきました。 そして僕は仕事旅行も後方支援しているので、僕宛に仕事旅行について記者さんから問い合わせが入ることもあります。
少し長くなってしまいましたが、とにかく「焼きそばが好きです」みたいな自分のちょっとした特性でもいいので、とにかくそれをレッテル化して発信することで物事を有利に進めることができるのではないか!というお話でした。
そんなの薄っぺらいと思いますか? 確かに最初は薄っぺらいと思います。誰だってそうです。 でも、薄っぺらくても行動することで経験となり、思想となり、生き様となっていくのではないでしょうか。