この記事は僕が講師を務める自由大学未来の仕事の講義録です。 毎回、ゲストの話を聞いた後に、受講生による新しいプロジェクトアイディアの発表などを行っています。
◆第4回 未来の仕事 ゲストスピーカー 黒崎輝男氏 モデレーター 西村 琢氏
「未来の仕事」の講義を担当することになったのも、きっかけは、 こちらの黒崎さんらが学部長を務めるスクーリングパッドで、 2005年に受講生として西村さんが、参加したことから。
今回は、黒崎輝男さんから滝のように流れ出る滋味溢れる言葉を、 キーワードとしてメモしていきます。
「今の世の中、会社に所属していても、未来が保障されているわけではない。」 大企業や一流企業の倒産が珍しくない時代。 企業には、社員の未来を約束することができなくなって久しい。 正社員としての採用人数も激減し、働き方が多種多様になっている時代。
「仕事」とは何か? それを受講者に問いかけることから、講義が始まります。
これからメモする言葉たちは、エピソードを交えながら熱く語られた言葉の抜粋。 その場の空気を読みながら、受講者とのやり取りを通じて進んだ講義は、 大いに盛り上がり、自由大学ならではの学びがそこにありました。
・経営者は、その仕事が本気で好きか。意地になってでもやり抜くことが重要。 ・逃げない精神力。 ・働くということは、安定した給料をもらうことだけじゃない。 ・生きる上でのものさしは、それがきれいか汚いかである。 ・常に、美意識を持って生きる。 ・これからの時代、会社だけにとらわれず、自分の時間を作って複合的な生き方をする。 ・料理に例えてみる。『味加減』という言葉があるが、その加減が解る人間になりなさい。 僕も子どものこと、親からとく「いい加減にしなさい!」って叱られました。 ・いい加減を目指す。いい加減とは、バランスのとれた良い加減のこと。「いい加減=グッドバランス」 ・レシピに忠実な料理の再現ではなく、今日仕入れた食材を使って、いかに美味しく感動的な料理を作ることができるか。 ・本物を見たり、食べたり、感じたり体験できることが、もっともいい学校だと思う。 ・クリエイティブな企業は、本社をヘッドクォーターと称さずに、『キャンパス』と称していることが多い。 常に学びながら働く。失敗しながら成長する。 ・こだわることと、とらわれることは大きく違う。 ・安全に生きながらえることがいいと思われているが、真実を追求したり、美しいものを探求するのはどうだろう。 ・根源的なことに敏感で、本能的にそれを求めようとする女性たち。 ・興味や好奇心を大切に、これからも学び続ける。
黒崎輝男プロフィール: 1949年東京生まれ。早稲田大学理工学部応用物理学科卒業。アンティーク家具の輸入販売を業務とする黒崎貿易株式会社を設立後、「IDEE」を創立。オリジナル家具の企画販売・国内外のデザイナーのプロデュースを中心に、"生活の探求"をテーマに生活文化を広くビジネスとして展開。「東京デザイナーズブロック」「Rプロジェクト」など、デザインを取り巻く都市の状況を作ることに取り組んでいる。2005年"好きな人とだけ好きなことしかしない"をコンセプトに"流石"と言わせることが目的の流石創造集団株式会社を設立。デザインを媒体としたコミュニケーションの在り方を広めるべく、スクーリングパッドデザインコミュニケーション学部長に就任。