この記事は僕が講師を務める自由大学未来の仕事の講義録です。 毎回、ゲストの話を聞いた後に、受講生による新しいプロジェクトアイディアの発表などを行っています。
◆第2回 未来の仕事 日時:2011年9月8日(木) 19:30~21:00 場所:自由大学
第二回目となる「未来の大学」は、NPO法人 クロスフィールズを立ち上げた小沼さん、松島さんをお招きして、お話を伺いました。
お二人は西村さんと同じシェアオフィスに入られたことがきっかけで今回の講義を引き受けてくださったそうです。
NPO法人 クロスフィールズ 小沼さん、松島さんの講演
①事業内容: 企業・行政・NPOという領域の枠を超えて挑戦する機会を提供することを目的に「留職」プログラムを展開。 企業から、社員を発展途上国のNPO・NGOに派遣。社員は、現地でより実践的な英語でのコミュニケーションや、イニシアチブをとってプロジェクトを進める経験などを通じて実践的なスキルを習得することができ、グローバルリーダーを育てたいという企業のニーズに応える。 また、人の流れが乏しいNPOにとっては、優秀な人材を受け入れることで、ノウハウの獲得やNPOの活性化にもつながる。 「留職」とは、一定期間NPO、NGO法人で働いた人材が、プログラム修了後に元の企業に戻るシステム。 学んだスキルを持ち帰り、企業に還元、組織の中から社会的な課題を解決し、イノベーションを起こすことを目指している。
②プロフィール ・小沼大地さん(代表理事) 一橋大学卒業後、青年海外協力隊での経験がきっかけとなり、クロスフィールズの原型ともいえる非営利とビジネスを結びつけた事業の構想が生まれる。帰国後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。 コンサルティング業務の中で得た経験と知識を糧に2011年5月、クロスフィールズを立ち上げる。 ・松島由佳さん(理事) 東京大学在学中、NPOで2年間働いたことが原体験となり、将来的にはNPO・NGOに関わる仕事がしたいという思いを胸に卒業、ボストン・コンサルティング・グループに入社。 働きながらNPOの仕事もこなす中で、次第にNPOへの思いが強くなり、小沼さんと共にクロスフィールズを設立。 ・設立までの経緯 お二人の出会いは、就職活動中の集団面接。お互いに「将来、自身で何かをしたい」という思いを面接で語り、「いつか面白いことをやろうね」と話していたのを覚えていたそうです。 それぞれが温めていたアイデアは、ビジネスコンテストでブラッシュアップされ、両方の案が受賞。ビジネスとして実現性の高かった一方の案に収斂され、現在のクロスフィールドの事業の形に行き着きました。
③お二人にとっての、「未来のしごと」とは? ・小沼さん 既存のものからは生まれない、「枠」を越えてこそ生まれるもの。 その枠が非営利か営利か、部署か、国境か、考え方なのか、越えるべきセクターは数多くある。 それを越えたことによって起こる化学反応やイノベーション、生み出されるものが、未来へ繋がっていく。 ・松島さん 一人ひとりが意志を持って、誰かと関わりながらつくりあげていくもの。 最初から綺麗な道が用意されているわけではないが、意志を持って何かやってみる、動いてみる、誰かと会ってみる、ちょっとしたきっかけで見えてくることがある。
④これからチャレンジしたい人へ、メッセージ チャレンジは、したもの勝ち。良いアイデアがあってチャレンジしたいと思っている人は沢山いるが、実際にチャレンジしている人の絶対数は少ない。チャレンジを応援する人やサポート体制はあるのだから、一歩を踏み出すことが大切。