結婚と結婚相談所、仕事と人材紹介会社。

▼今の社会における人と仕事・職業との関係には、少なからず違和感を抱いている。 仕事は多くの場合、職業紹介Webサイトや就職斡旋会社、またはハローワークなどに置いてあるコンピュータ上にズラッと並んでいる商品のようなもので、自分で作ったり見つけたりするものではない。 これを結婚にたとえると、まるで大半の人が自力で恋愛結婚するに至らず、お見合いや結婚相談所を頼りにしているような状況に近い。 自分の経験=日常生活の中から生まれてきたものではなく、紹介を第三者に委ねているという点で、両者は非常に似ている。 ▼でも結婚に関しては、現代を生きる多くの人は、お見合いや結婚相談所のお世話になる前に、恋愛を通じて結婚相手を見つけたいと願っているだろうし、実際にそれが主流となっている。 そしてお見合いや結婚相談所はあくまでも、恋愛結婚をサポートするものとして機能している。 この恋愛結婚への変遷は、その方がストーリー性があってロマンチックだし、日常生活を営む中で知り合い恋愛に発展した相手であれば、その後の結婚生活も円滑に進む可能性が高いという人間らしい計算もあるかもしれない。 ▼そして僕は直感的に、同じようなパラダイムシフトが今後、人と仕事の関係においても起きるのではないかと思っている。 仕事はリスト上に並んでいたり第三者に紹介してもらうものではなく、自分自身で作り出すものなのだ、という風に常識が覆るのではないかな、と。 もちろん今すぐにではなく、今後10年?20年という長い時間が必要になるだろうが、そんな世の中になればなかなか愉快で楽しいのではないかと思う。