【仮説】ハンディキャップは効率性をもたらす。

NHKに勤める知人の依頼を受け、昨日、ETVワイド ともに生きるという番組に参加させて頂いた。 テーマは『怒りを忘れた若者よ! これからいったいどーすんねん!?〜障害者・徹底生討論〜 』。 これに関連して感じたことを書いておこうと思う。 ▼僕は企業経営者/雇用主という立場で出演を依頼されたのだが、さて、実際問題として「ニシムラさんの会社で障害者を雇ってくれないか」という話が出てきた時に、どうするか。 (障害にもいろいろあるが、ここでは話を分かりやすくするために、あえて一括りにしてしまう。) 色々と考えたあげく、僕なりに一つの仮説を立ててみた。 それは、「働く」ということに関して広い意味でハンディキャップを抱えており、一見、組織運営を非効率にしてしまいそうな人たち(障害者だけでなく、妊婦さんや高齢者なども)を雇用した方が、逆に組織運営は効率的になるのではないかというものだ。 ▼ここで「効率」を主題に置いているのは、やはり会社経営において「より少ない資源で、より大きなパフォーマンスを生む=効率性」は至上命題だからだ。 ではハンディキャップを抱えた人がいると効率性が上がると言う理由は何か? それは、以下のような実体験や聞いた話に基づいている。 ○母親が倒れて入院し始めてから家族のコミュニケーションが活発になった(実体験) ○アトピーを患うスタッフがきっかけで社内に協調性が生まれた(実体験) ○Starbucksの世界No.1バリスタ自閉症を患っているらしい(聞いた話) ○Patagoniaのオフィスには赤ちゃんがうろうろしている(聞いた話) ○優秀(と呼ばれているだけかもしれないが)な人だけを集めて組織を作ったが、長続きせず途中で空中分解(よくある話) ▼この手の話はなかなか結論というものを出しづらいのだが、僕が主張したいのは、効率性を高めるためには小さな効率だけを積み重ねていくだけではだめで、ハンディキャップやムダといった緩急をつけていかなければ、効率性は実現できないのでは?ということだ。 「効率+効率+効率+・・・+効率=非効率」で、かつ、 「効率+ムダ+ハンディキャップ・・・+効率=効率」じゃないかなーと思う。 ニシンそばの総本家松葉(京都 四条)。おいしかったー。 DSC08730.jpg