日本国中の建物が五重塔だったら。

▼昨日に続き、職人のお話。 先日『木に学べ 法隆寺・薬師寺の美 』という本を読んだのだが、そこに書かれていた「木を買うな、山を買え」という台詞がとても印象的だった。 法隆寺の立て直しをやっていた宮大工さん(故人)なのだけれど、今はどんな木でも規格化して販売/使用しているが、木にも個性があって山の北側に生えている木は建物でも北側に使ったりした方が強い建物ができるらしい。 細い柱とかでも、断面が四角いものもあれば丸いものもあるし、菱形のものもある。 全て、それぞれの木の個性に合わせて削られているようだ。 その結果、実際に法隆寺は1,300年もの間、建ち続けている。 ▼そしてもう一つ納得したのが、「樹齢1,000年のヒノキを使って建てているのだから1,000年もたさなければならない」という考え。 確かに、樹齢1,000年のヒノキを使って50年しかもたない建物をつくり続けたら、木は減っていってしまう。 建てて、壊して、また建てて、を繰り返しているディベロッパーの方々はこれを聞いてどう思うのだろうか。 アメリカ先住民のイロコイ族は意思決定を行う際に7世代先のことを考慮した上で結論を出していたらしいが、このような視野の広さ、見習うべきですね。

木に学べ 法隆寺・薬師寺の美 (小学館文庫)
木に学べ 法隆寺・薬師寺の美 (小学館文庫)西岡 常一

小学館 2003-11
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