だから声かけ、話し合う

本を出すことにしました。

2月9日が発売日なので先ですが、予約ができる状態になっているようなので少し思いの丈を書いてみます。

この本のテーマは育児です。とはいえ育児/子育てという言葉は個人的にあまり好きではないので、もう少し自分なりに言い換えると「子どもとの生活」でしょうか。中でも小学生との気持ち良い関係性を構築・維持・誘導するためにはこうすれば良いのでは?という自分なりの実践の共有、そして提案です。

 

例えば「満足の5分間」とかがあります。常識的に考えると5分しか時間が取れないイコール「断る」だと思うのですが、子どもは時間の感覚がまったく異なるので、その5分でもサッカーしたりゲームで対戦すれば案外満足してもらえたりします。そんな気づきや実践を「やってみた」「話してみた」に分類して紹介しています。

 

特に小学生は、その6年の間でチワワからラブラドールくらい大きく変化します。同時に親の方も少しずつ変わっていくので、その中で自ずと引き起こされる関係性の変化をどう捉え、良い方向に導くのか。割と長い6年間をどう楽に、より楽しく乗り切るか。そんなアイデアやノウハウがもっと活発に交換される社会の入り口になれば嬉しいです。(最後に収録している対談では、対談相手の梅ちゃんこと梅田さんと小一時間話すだけでもいろんなアイデアが出てきて参考になりましたし、既に生活に取り入れていたりします。)

 

書き始めたのは去年の今頃。ちょうど、国の少子化対策が大きなうねりになりつつある時期でした。

少子化が止まらないどころか加速しているこの国で、子どもや育児に関するアイデアや政策が議論されること自体は、どんな形だとしても喜ばしいことです。けれどお金を配るだけでは子どもは増えないのでは?そのお金は、一方では単に将来への備えとして滞留し、もう一方では既に過当競争になりつつある子ども一人あたりへの投資金額が増すばかりではないか。それは週5の習い事が週6になって息苦しさが増すような結果をもたらさないか?

奈良のホテルにひとり泊まっていたとき、ニュースをぼんやり見ながらそんな違和感を抱いたのが執筆のきっかけです。

 

お金は大事ですし、確かに家族の人数が増えれば自ずと必要資金は増えます。ですがその点ばかりに意識が向き過ぎるのはおかしい。

お金とか関係なく、子どもは可愛くて愛おしいし、子どもと過ごす生活はとにかく楽しい。手離れするまでのすべての時期が唯一無二でかけがえのないもの。

しかも、少し見方を変えたり他の人のやり方を真似したりしてみると、前よりも少し楽できたり、結果として余裕が生まれて楽しめたりするものです。

そういう余地は、まだまだある気がしますし、経済問題と並行して必要なのは、そういう話だと思います。

結果として、あぁ、それなら子どもがいる生活も良さそうだと思う人がいても不思議じゃないし、そろそろ二人目三人目を検討しようという家庭も出てきたらするのではないでしょうか。そんな風に、割と本気で思っています。

 

でも、それにはまず、この本が売れないことには!

 

伝えたいことが山ほどあったので執筆自体は短期間で終えましたが、それなりに魂込めて書いたので、買って読んでいただけたら嬉しいです。そして、それ以外にもSNSやブログでコメントしてくれたり、他にも誰かにプレゼントでも地元の書店への売り込みでも何でも、この溢れんばかりの思いを一緒に伝播する仲間になっていただけると嬉しいです。

よろしくお願いします◎

購入(予約)はこちら→ https://amzn.to/3RX8M1N

 

 

細分化はほどほどに

駅前の2*5mほどの青空喫煙所の両側に見張り役を配置。

喫煙者が少しでもはみ出したら声がけ。

 

今日、オフィス帰りに原宿駅で見かけた光景なのですが、これ、即刻やめた方が良いのではないでしょうか。

暴力沙汰のトラブルが起きるのも時間の問題な気がします。

 

もちろんルールがある以上、その範囲内で喫煙するべきですし、実際に割と多くの人は守っていると思います。

そして設置された喫煙所までタバコを吸うために来ている時点で既に、その人たちはルールを守ろうとしていることでしょう。

なのに、この狭いエリアで両側に2人も見張り役を配置したら、そのチェックは細かなものになるに決まっています。

実際に僕が通りすがり、ひとりの男性がエリアから片足だけ飛び出していて注意を受けていました。

温和そうな彼は笑顔で受け入れていましたが、これは注意をする側もされる側にとっても、ストレスの塊みたいな仕事/出来事に違いありません。

 

仕事には、その内容や規模によって細分化したり分業したりする適切な粒度があります。

みんなが全部の業務を担当することはできないけど、それぞれが最小単位の業務だけを担当して回せるほど商品やサービスの運用は簡単じゃない。

その良い塩梅を探るのが難しさであり醍醐味だとも言える中で、2*5mの青空喫煙所に2名配置は、やはり常軌を逸してます笑

任命された人は、もう、5センチはみ出したら声をかける。そういう任務を与えられているので、きちんとやろうとするとそういう風になるわけです。ある種の地獄。

 

今回のケースでは、見張りの人は5〜10箇所くらいの喫煙所を歩いて回ってチェックする。それくらいが良いのでしょうか。

たまたまそこに居合わせた喫煙者にとっては、ずっとそこで監視している人に見えるので変わらないかもしれません。ですが見張る側としては巡回しているわけなので、細かく見過ぎる、言い過ぎることは減りそうな気がします。

もちろん既にそん形で運用されていて、僕が見たのはその一瞬の姿だったのかもしれませんし、そうであることを願います。

 

目撃した瞬間的にモヤっとして、何となく消化しきれなかったので言葉にしてみた次第です。おやすみなさい

できることが増える

 

昨日よりも今日、今日よりも明日、できることが増える。

これは先日、長男の通う学校の保護者会で「本校(本キャンパス?)で目指すこと」として教室長が紹介してくれたものです。僕は、これは素晴らしいなと思いました。
「明るく笑顔で」とか当たり障りないことを言わない。
「共に生きる」みたいに、それができない人からしたらどうすれば実現できるのか分からない。そういうことも言わない。
とにかく、できることを増やす。単純明快で潔いことこの上ない印象です。

もちろん言いっ放しではないのも、エライ。
アドビはじめ多くのアプリが自由に使える環境が整っていたり、
何かにトライしようと思ったら専任の講師や出入りしている大学生がサポートしてくれたり。
そもそも自由に使える時間が十分に確保されていることも含め、知行合一だなと感じさせてくれます。
何より自分の子どもを観察していると実際に、できることが増えてるなと思うことが度々あります。
ひとつひとつは小さくても、その数や頻度が多いので自信にも繋がりそうです。あっぱれ。

翻って自分は、昨日よりも今日、今日よりも明日、できることが増えているだろうか。
自ずと思考はそういう方向に巡ってきます。はて。
仕事とか、直接自分の仕事でなくとも人の相談に乗ったり、そういう過程で気づくことや学ぶこともたくさんあります。
けれど、これは少し「できることが増える」こととは違う気がする。

自転車の輪行やパンク修理をできるようになった。
葉山港の良いポイントを教えてもらい、空気を吸うようにヒイラギを釣れるようになった
グルーガンを引っ張り出して、工作に活用するようになった。
ポーカーができるようになった。
今、書籍制作の最終工程で、これは日々学ぶことばかり。(でも何かができるようになったわけではないか?!)

他にもあった気もするけれど、こんなところでしょうか。
逆に、英語を読む/書く際に便利翻訳ツールを使い過ぎて「できないことが増え」ている可能性もありそうですが。
良い機会なので、もう少し意識してみようと思います。できることを増やす。

「明るく笑顔で」「共に生きる」では、こういう展開にはならなかったと思います。
インスピレーションを与えてくれる素敵な保護者会でした。

ようこそ我が家へ

今月いっぱい、ウクライナ人の女性が家事サポートをしに一日おきくらいに家に来てくれています。家の中とか庭とか掃除してもらったり、食事つくってもらったり、子どもと一緒に買い物に行ってもらったり。友人からの紹介なのですが、年明けからドイツに留学する予定になっていて、そのためにひと稼ぎしたいということで来てもらうことになりました。

もちろん彼女は自ら希望して日本に来たわけではなく、戦争が始まってウクライナにとどまることができず、ポーランド、そしてセルビアを経て日本にやってきました。我が家としてはとても楽しいし助かるのですが、どうして彼女が異国の地で、見知らぬ家庭の家事手伝いをしなくてはならないのか。お願いしておきながら、何だか僕自身の気持ちの整理がつかないまま、日々が過ぎている印象です。

聞くところによると、女性と子どもの70%が国外退去しているようですが、20歳の彼女はもしかしたらまだ若く柔軟でマシなのかもしれません。実際に彼女はこれからボーイフレンドのいるドイツに行き、グラフィックデザインの勉強をしようとしているわけですし。もっと小さな子どもたちは、さらに各地での適応力を発揮するのでしょうか。心配なのはもう少し年配の方々で、50代とかそれ以上になって祖国を追われ、異国の地で生きていくというのは、一体どんな体験なのでしょう。それはきっと苛烈で過酷で、僕たちの想像では及ばない感情に日々揺さぶられているに違いありません。

ただ一緒に食事をして話していると、それらの事情は抜きにして楽しい時間を過ごせているように思えます。わらび餅が大好きというので鎌倉に食べに行こうと妻が誘ったらとても喜んでくれたりして、一定の仕事はお願いしつつも期間限定の留学生を受け入れるような気分で進行しています。こんな特殊な状況、もはや楽しんでもらう他ありませんし、こちらも楽しむ他ありません。

なにごともそうですが、判断に思い悩むよりも決断した上で覚悟を決めて動く方が大切ですし、起きてしまったことを憂うよりも気持ちを切り替えてうまくやり過ごせるよう動く方が得策ですよね。彼女を見ながら、これまで実体験を通じて学んできたことが改めて思い起こされるのでした。

【お知らせ】絵本のギフト発売&絵本専門士によるおはなし会を開催

小さい子どものいる方々は、生活の中で、新しい絵本とどのように出会い、付き合っていますでしょうか。僕は、日々読み聞かせをするほどの熱心さはありません。でも、寝る前にちょろっと読んであげたり、出先に持って行って何かの待機時間に一緒にページをめくったり。そういうケースは人並みにあります。

(蛇足ですが、我が家では絵本を読もうと言ったのに結果的に図鑑を眺めることになるケースも割と多いです。今後は絵本と図鑑のコーナーを明確に分けた上で、呼称も「えほん」「ずかん」と分けた方が良さそうですね。近日中に修正しようと思います。)

自分で意思をもって絵本を買ったという経験はそこまで多くなく、過去に10冊もありません。ただその分、自分で買った絵本には思い入れがあるので、読んであげようとする機会も多いように思います。知人や友人がSNSで紹介していて注文したもの、立ち寄った書店で気に入って買ったもの、そういうケースが多い気がしますが、中でも『きょうのおやつは』と『木のうた』が個人的なお気に入りです。

そして絵本は出産前後の贈答品としても頻繁に贈ったり贈られたりするようです。(自分を振り返ってみると、贈ったことも贈られたこともない気がしますが)

けれど特定の絵本を贈って気に入ってもらえるか分からない、既に持っているかもしれない。そういう悩みが割と多いという話も聞いていたので、SOW EXPERIENCEでは絵本のギフトを企画し、先日販売開始しました。3-4冊の絵本のセットがテーマに沿ってセレクトされており、5つのテーマからひとつを選ぶと自宅に届くという商品です。5つのテーマは今のところ、下記のような内容で、どれも絵本のプロがセレクトしてくれたおすすめセットです。

 

「どうぶつと一緒に成長する絵本」

「自然を身近に感じる絵本」

「リズムがある/歌いたくなる絵本」

「かけがえのないあなたへ贈る絵本」

「家族の絆を深める絵本」

 

そしてこの商品の発売に伴い、オフィスで絵本専門士によるおはなし会を開催します。赤ちゃん絵本から小学生も楽しめるストーリー絵本まで、こどもたちの好きな絵本を読みます。絵本のエピソードに絡めて、大人が絵本を楽しむコツと、子どもと一緒に絵本を読むコツも紹介する予定です。もちろん子連れ大歓迎ですし、ちょろっとオフィスを覗いてみたいという方がいらっしゃいましたら、こういう機会にぜひ。参加方法はこちらから→ https://twitter.com/sowxpgift/status/1696096155409752420

 

www.sowxp.co.jp